顔たち、ところどころ

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ドキュメンタリーが好き。
ロードムービーが好き。
写真が好き。
そんな好きを全部叶えてくれたのが、これ又大好きなアニエス.ヴァルダ。

彼女と共同監督を行なったのは、JRというフランス人アーティスト。
彼は行く先々で人々の大きなポートレートを貼り出す参加型アートプロジェクトで知られる。
ヴァルダ87歳、JR33歳。(54歳差の旅!)

映画の間中、ワクワクして幸せで。
もっともっと見ていたい。

ノルマンディ。
観光地で知られた場所だが、彼らが被写体に選ぶのは湾岸労働者の妻達。
ここでは、コンテナを積み上げて、巨大な写真を貼り付けた。

又、建設途中で計画が頓挫した村の廃墟でパーティを開き、人々の顔を貼り付けた。
(廃墟に!)

イル.ド.フランスでは、800ヘクタールを一人で耕す農夫。
オー.ド.フランスの炭鉱住宅に貼られた壁の前に立つ元炭鉱作業員。

その他、プロヴァンス、コートダジュールの村の郵便配達員。
アルプ.ド.オート.プロヴァンスの薬品製造工場。

フランスパンをかじる労働者達の大きな顔が壁にズラリ。
嬉々として集合写真に参加し、これは俺、私と興奮気味に話す生き生きとした姿。

ここには、観光地の美しくきらびやかなフランスではなく、町や村で精一杯日々を送る一般人のフランスがある。
ヴァルダらしいなーと、感慨を持って映画館を後にした。

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