日本の家展
東京で見た展覧会は、東京国立近代美術館で。
「日本の家ー1945年以降の建築と暮らし」
建築好きにとっては、うれしい企画。
建築の展覧会はあまりなく、あっても大学や建築関連機関内でのものが多い。
今回は特にテーマづけが文学的というか、理論先行ではなくイメージを想起させるような展示だと思う。
多くの模型、実物大型(一部)は中にも入れる。
とにかく、楽しい。
展覧会は、予想を越えた人気なのだそうだ。
御殿山を越え品川神社へ
品川で古酒
夕方に相棒と合流し、築地でお寿司。
その後は品川に戻り、駅前にある古酒の専門店へ。
日本酒を寝かせて熟成するという、ちょっと通な世界である。
おつまみもひとひねりしてあり、マスターのこだわりが分かる。
これぞ、大人のお店。
高輪から白金
さて友人と合流し、高輪から白金へ。
目黒、五反田、白金エリアは入り組んでいる。
至る所にアップダウンがあり、歩く度に違う風景に出くわす。
緑が気持ち良く、落ち着いた通りだと思ったら、聖心女子学院高が。
建築雑誌に出てくるようなモダンな家やお屋敷が連なるエリア。
白金らしい高級住宅街とは、こういう所なんですね。
そうかと思えば、下町みたいな懐かしい町並。
古い家をリノベーションした若いお店と昔ながらの商店が混在している。
東京の坂巡りに目覚めてから、このような高低差のある場所が楽くて仕方ない。
東京坂巡り
週末から東京に行って来た。
今回は高輪に宿泊。
広大な日本庭園の中に同系列のホテルが点在している。
品川からすぐというのに、ここは別世界。
庭を散歩しているだけで癒される。
あの頃
武田百合子の「あの頃」を読んだ。
娘の花さん編による単行本未収録のエッセイ集である。
読み終わってしまうのが寂しくて、大事に大事にページを繰る。
今、生きておられたら92歳だというのに、どうしてこんなに感覚が重なるのか。
同年代の女友達といるような気持ちになるのだ。
花さんによれば、これまで単行本未収録の随筆出版の話は何度もあった。
しかし、生前の百合子さんは推敲を重ねるのを常としていた為、出版をためらっていたという。
出版社の担当者は「しばらく誰とも話をしたくなくなるような、いいエッセイでした」と花さんに伝えたという。
うん。その気持ち、よくわかる。
人がそれぞれに持つ寂しさを抱きながら、自身の美学の中で生きていく。
諸行無常の響きありーという言葉が何度も浮かんだ。